Alipay外国人認証、2026年版の詰まりポイント
広東省の東莞に住んでいる大学生です。日本から遊びに来る友人の「Alipayの設定」を手伝うのは、もう何回目かわかりません。たいていの人はスムーズに終わるのですが、毎回どこかで一つは引っかかります。この記事では、日本のパスポートと日本で発行されたクレジットカードで設定する流れと、私がよく見る詰まりポイントを2026年11月時点の情報でまとめました。
そもそも何が必要か
必要なものは、スマートフォン、SMSを受け取れる電話番号(日本の番号で大丈夫です)、パスポート、そしてクレジットカードかデビットカードです。中国の銀行口座や中国の電話番号はいりません。
紐づけられるカードのブランドについては、中国の公式観光サイト(travelchina.org.cn)がVisa、Mastercard、銀聯、American Express、JCB、Diners Club、Discoverを挙げています。JCBについては、日本で発行されたJCBカードをAlipayに紐づけられることを筆者が実際に確認しました。ただしカード会社側の承認で弾かれることもあるので、念のためVisaかMastercardも1枚用意しておくと安心です。
設定の流れ
日本にいるうちに済ませておくのがおすすめです。現地の口岸で電波を探しながらやるのは、正直かなりつらいです。
- App StoreかGoogle Playで「Alipay」(支付宝)をダウンロードします。
- 日本の電話番号で登録し、SMSで届く認証コードを入力します。
- 「银行卡」または「Add card」からカードを追加します。カード番号、有効期限、セキュリティコード、名義を入れます。
- 本人確認でパスポート情報を登録します。写真のアップロードを求められることがあります。
- カード会社側の本人認証(3Dセキュア、ワンタイムパスワードなど)が出たら、それに従います。
アプリの画面構成はアップデートで変わるので、ボタン名は目安として読んでください。
(画面イメージ:「Add Card」の画面でカード番号・有効期限・セキュリティコードを入力します。) (画面イメージ:本人確認ではパスポートの写真ページを撮影し、氏名・番号・有効期限を確認します。)
よくある詰まりポイント
ここからが本題です。私が実際に見てきたものと、公的機関の案内に書かれている注意点を合わせて挙げます。
名前の表記が一致しない。 パスポートのローマ字と、カードに印字された名義、アプリに入力した名前が微妙に違うと弾かれることがあります。ミドルネームの有無や、姓と名の順番に気をつけてください。
カード会社がブロックしている。 北京市の公式ガイドにも「海外の発行銀行がシステム上この接続を認識できず、紐づけを拒否する場合がある」と書かれています。この場合はAlipayではなく、カード会社に電話して海外利用・オンライン決済の制限を確認するのが早道です。友人の一人は、カード会社のアプリで「海外での利用」をオンにしただけで通りました。
SMSが届かない。 格安SIMや、ローミングをオフにしている状態だと認証コードが届かないことがあります。日本で設定すれば、この問題はほぼ起きません。
パスポート写真がぼやける、光が反射する。 地味ですが多いです。明るい場所で、顔写真のページ全体がはっきり写るように撮り直してください。
大きな金額だけ失敗する。 上限内なのに決済が通らない場合、カード会社の不正検知が原因のこともあります。
上限と手数料
手数料は比較的はっきりしています。上海市や北京市の公式ページによると、紐づけた海外カードでの支払いは、1回200元以下なら原則手数料なし、200元を超えると「超えた分」ではなく「支払い総額」に3%の手数料がかかります。たとえば300元のお会計なら309元になる計算です。これとは別に、日本のカード会社の海外事務手数料がかかる場合があります。
上限額について、公式な数字は「1回最大5,000米ドル、年間累計最大5万米ドル」です。これは2024年3月に中国人民銀行が示した措置(1回1,000→5,000米ドル、年1万→5万米ドルへの引き上げ)によるもので、中国政府網、北京市、上海市(2026年9月掲載)の公式ページでも同じ数字が案内されています。ネット上には1回3,000元・月5万元などの数字も出回っていますが、公的な裏付けは見つかりませんでした。なお、これは上限の最大値なので、カード会社の設定やアカウントの状態によって、アプリに表示される実際の上限はこれより低いこともあります。ホテル代など大きな支払いをする予定がある方は、事前にアプリで確認しておいてください。
| 項目 | 内容(2026年11月時点) |
|---|---|
| 200元以下の支払い | Alipay側の手数料は原則なし |
| 200元超の支払い | 総額の3% |
| 1回の上限 | 最大5,000米ドル(人民銀行措置・政府公式ページ)※アプリ表示は異なる場合あり |
| 年間の上限 | 最大5万米ドル(人民銀行措置・政府公式ページ)※アプリ表示は異なる場合あり |
うまくいかないときの代わり
WeChat Pay(微信支付)。 こちらも海外カードを紐づけられます。北京市朝陽区の案内では、WeChat PayはVisa、Mastercard、JCB、Diners Clubに対応とされています。私は両方入れておくことをおすすめしています。片方がだめでも、もう片方が通ることがよくあるからです。
現金。 人民元の現金は法律上も受け取りを拒否できないことになっていますが、小さなお店ではおつりがないこともあります(最新の公式発表を確認してください)。100元札ばかりでなく、細かいお札も少し持っておくと便利です。
Tour Card(プリペイド)について。 以前はAlipay内で申し込めるプリペイドの「Tour Card」がありましたが、2026年5月29日からAlipayのミニプログラムでの新規開設・有効化が停止されたと案内されています。WeChat版はすでにサービスを終了しています。代わりに銀聯(UnionPay)の「Nihao China」アプリなどに移行する流れのようです(現行の条件はAlipay・Nihao Chinaの公式発表を確認してください)。古いブログでTour Cardが勧められていても、今から新しく作るのは難しいと考えてください。
香港のAlipayHK。 香港在住の方向けですが、AlipayHKのユーザーはそのまま本土でQR決済ができると北京市の案内に書かれています。
おわりに
Alipayの設定は、引っかかるところさえ知っていればそれほど時間はかかりません。いちばん大事なのは「日本にいるうちにやる」「カード会社の海外利用設定を確認しておく」の2つです。手数料や上限はときどき変わるので、この記事は2026年11月時点の情報として読んでください。