CHAPTER 01

香港から深圳へ日帰り:口岸の選び方と所要時間(2026年11月時点)

こんにちは。広東省東莞に住んでいる大学生です。日本語を勉強していることもあって、日本から来た友人を香港から深圳へ案内する機会がよくあります。そのたびに聞かれるのが「結局、どこから国境を越えればいいの?」という質問です。今回は、私が実際に使っている口岸(イミグレーション)の選び方を、2026年11月時点の公式情報と照らし合わせながらまとめてみました。

羅湖口岸の連絡橋から見た周辺の街並み(2024年9月)
羅湖口岸の連絡橋から見た周辺の街並み(2024年9月)写真:LAHN wui Hoezhong/CC0/Wikimedia Commons

まず入国条件:日本のパスポートならビザなしで30日

2026年11月時点で、日本の一般旅券を持っている方は、観光・商用・親族訪問・交流・トランジット目的であれば、30日以内の滞在はビザ不要です。駐日中国大使館の発表では、このビザ免除措置は「2026年12月31日24時(北京時間)まで」延長されています。在中国日本国大使館のページにも同じ内容が載っています。

ただ、2027年以降どうなるかはまだ発表を見つけられていません。年末年始に渡航する方は、出発前に必ず大使館の最新のお知らせを確認してください。

入国カードは、事前に国家移民管理局の公式サイト(s.nia.gov.cn)、「移民局12367」アプリ、WeChatやAlipayのミニプログラムからオンラインで申告できます。口岸に置いてある紙のカードや端末でも記入できますが、混んでいる時間帯はスマホで先に済ませておくとかなり楽です。申告は無料なので、お金を請求してくるサイトには注意してください。

主な口岸の比較

香港側の入境事務処(イミグレーション)と深圳市口岸弁公室の公式情報をもとに、日帰り旅行で使いそうなところを表にしました。

口岸(香港側/深圳側) 開放時間 香港中心部からの行き方 深圳側の到着エリア
羅湖 Lo Wu/羅湖 6:30〜24:00 MTR東鉄線の終点「羅湖」 羅湖(地下鉄1号線・羅湖駅)
落馬洲支線 Lok Ma Chau/福田 6:30〜22:30 MTR東鉄線「落馬洲」(上水で分岐) 福田(地下鉄4・10号線・福田口岸駅)
深圳湾 Shenzhen Bay 旅客6:30〜24:00 越境バス、または路線バス 南山・蛇口
香園囲 Heung Yuen Wai/蓮塘 7:00〜22:00 越境バス、路線バス 羅湖東部(蓮塘)
高速鉄道 西九龍 6:30〜23:30 西九龍駅から高鉄 福田駅・深圳北駅など
皇崗(新口岸) 24時間 越境バス、路線バス、ミニバス 福田(皇崗)

※開放時間は香港入境事務処「Control Point Locations」および深圳市口岸弁公室の掲載内容(2026年10月時点)による。

一つ大事な変更があります。2026年10月12日の朝6時30分に、建て替えられた新しい皇崗口岸が運用を開始しました。これに合わせて、これまで車で越えるときに使っていた香港側の「落馬洲管制站」と皇崗の仮設旅客ターミナルは旅客の取り扱いを停止しています。ネットの古い記事で「落馬洲(皇崗)は24時間」と書かれているのは、今はこの新しい皇崗口岸のことだと考えてください。なお、MTRで行く「落馬洲支線(福田)」は別の口岸で、こちらは引き続き6:30〜22:30です。

早朝の新しい皇崗口岸(2026年8月)
早朝の新しい皇崗口岸(2026年8月)写真:Sir1L0n/CC0/Wikimedia Commons

それぞれの使いどころ

羅湖は、いちばん王道です。金鐘(Admiralty)から東鉄線で乗り換えなしで終点まで行けて、八達通(オクトパス)での大人運賃はHK$52.2、片道切符ならHK$55.5です(MTR公式Trip Planner、2026年11月確認)。所要時間はMTRの目安で約45分です(平日朝ラッシュ時の待ち時間込みの推定値で、ルートによっては50分台になることもあります)。口岸を出るとすぐ羅湖商業城と地下鉄1号線の駅があり、初めての方でも迷いにくいです。ただし土日の朝はとても混みます。

落馬洲〜福田は、福田CBDや華強北(電気街)方面に行くなら私のいちばんのおすすめです。上水駅の先で支線に入るので、乗る電車の行き先表示をよく見てください。閉まるのが22:30と早めなので、夜遅くまで遊ぶ日は帰りを羅湖に変えると安心です。

深圳湾は、香港と深圳の審査が同じ建物の中にある「一地両検」の口岸です。蛇口、深圳湾公園、南山のIT企業エリアに行くなら便利ですが、香港中心部から鉄道で直行できないので、越境バスを使うことが多いです。

香園囲/蓮塘は2023年に旅客の取り扱いが始まった比較的新しい口岸で、羅湖の東側に出ます。東部の大梅沙方面に行くなら選択肢になりますが、22:00に閉まる点は要注意です。

高速鉄道(西九龍)は、乗車時間だけなら福田まで約14分と最速です。香港・中国両方の出入境手続きを西九龍駅の中で済ませます。高鉄公式の香港ドル運賃表(2026年11月1日適用)では、大人二等席で福田までHK$79、深圳北までHK$88、一等席は福田HK$127、深圳北HK$140です。ただし香港ドル運賃は毎月1日に為替に合わせて改定され、実際の金額は購入時のシステム表示が優先です。高鉄公式サイトによると、西九龍駅B1階での実名確認・切符確認は発車30分前に締め切られ、B3階の乗車改札は発車15分前に開いて発車5分前に閉まります。手続き全体は通常30〜45分ほどかかり、週末・祝日やパスポート利用者は余分に時間を見るよう案内されているので、余裕を持って到着しましょう。ドア・ツー・ドアだと東鉄線とあまり変わらないこともあり、私は深圳北駅や広州まで足を延ばす日に使っています。

越境バスは、旺角・尖沙咀・湾仔などから口岸まで直行してくれるので、荷物が多い方や乗り換えが面倒な方向けです。新しい皇崗口岸には24時間運行の短距離越境バスが5系統あると香港運輸署が発表しています。運賃は会社と時間帯で違うので、ここでは書きません(最新の運賃は各社の公式発表を確認してください)。

所要時間について

正直に言うと、口岸の待ち時間は日と時間帯によってまったく違います。羅湖口岸は公式紹介で「通関の待ち時間は30分以内を目標」としていますが、週末や連休の朝はそれでは済まないこともあります。私が実際に越えたときは、イミグレーションの手続き自体は5分ほどで終わりました。ただしこれは空いていたときの話で、日や時間帯、混雑によって大きく変わります。香港中心部から深圳の街に出るまでの移動全体では、余裕を持って計画しておくのが安全です。

支払いとネットの準備

深圳はほぼ完全にキャッシュレスで、屋台や地下鉄でもAlipayかWeChat Payが基本です。日本のクレジットカードをAlipayに紐づけておけば、200元以下の支払いは手数料なし、200元を超えると総額に3%の手数料、というのが公式に案内されているルールです。設定の詳しい手順と詰まりやすいポイントは、別の記事「Alipay外国人認証、2026年版の詰まりポイント」にまとめました。念のため、少額の人民元の現金も持っておくと安心です。

ネットについては、中国本土ではGoogleやLINE、Instagramなどが普通には使えません。香港で買えるデータSIMやeSIMの中には、本土でもそのまま使えるタイプがあるので、出発前に「中国本土対応」かどうか確認して買っておくのがおすすめです。日本のキャリアのローミングを使う方法もあります。

日帰りモデルコース(福田から入る場合)

華強北の電気街(2024年7月) 華強北の電気街(2024年7月)
写真:Lyg 2001 / CC BY-SA 4.0(https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0)(縮小して掲載) / 出典:Wikimedia Commons「Huaqiangbei July 2024 (1).jpg」 https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Huaqiangbei_July_2024_(1).jpg

深圳湾公園の海沿い(2019年12月)
深圳湾公園の海沿い(2019年12月)写真:Mx. Granger/CC0/Wikimedia Commons

行きは福田、帰りは羅湖、というように口岸を変えると、移動の無駄が少なくなります。

おわりに

深圳は香港から本当に近くて、一日でもかなり楽しめる街です。ただ、口岸の時間や運賃、ビザ免除の期限はこの1年でも何度か変わりました。この記事は2026年11月時点の情報なので、出発前には香港入境事務処、MTR、駐日中国大使館の公式ページをもう一度見てみてください。質問があればコメントでどうぞ。東莞から、わかる範囲でお答えします。

情報は2026年11月時点です。運賃・制度・アプリの画面は変わることがあるので、お出かけ前に公式発表やアプリ表示を確認してください。

PDF版「実用ガイド2026」

全4章・37ページ。口岸、Alipay、必須アプリ、高速鉄道の切符まで、公式情報の出典つきで1冊にまとめました。

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